長年病院暮らしのエカピリオが、くだらない話をします。



筋ジストロフィー症、そこそこのお歳です。



※「ピリオ」命名:白黒音夢さん


2009年8月3日月曜日

ギャラクシー・エクスプレス

ドラクエ9、やる時間が少なくてブログで騒いでいるわりにはあまり進んでいません。ゲームの中で、天の方舟という、天かける金色の乗り物が出てくるのですが、その様があまりにも銀河鉄道999に似ているので999のことを思い出してしまいました。今日は銀河鉄道999の話です。
松本零士といえば、宇宙戦艦ヤマトという人が多いはずですし、私と同世代の方はほぼ間違いなくヤマトと答えると思いますが、私は999スリーナインと答えます。ヤマトはヤマトの良さがありますが、主人公、古代進は強すぎます。いい男、熱血漢、揺るぎない心。昭和丸出しの王道をいく主人公よりも、母親を殺されて孤独な旅を続ける少年のほうが、私の目には輝いて見えました。
999の主人公、星野哲郎は未来の地球に暮らす少年です。世は病気や寿命を気にすることのない機械の身体を手に入れることの出来る時代になっていましたが、それは一部の富裕層の限られた人間の話で、貧しい人々は普通の暮らしさえおぼつかないばかりか、その機械人間に迫害される日々を送っています。そんなある時、哲郎の母親は機械人間の手によって殺されてしまいます… こんな悲しい気持ちにならぬ様に哲郎は機械の身体を手に入れることを決意し、哲郎に銀河鉄道の無期限パスを提供してくれた謎の女性メーテルと共に、機械の身体を求めて地球を旅立ちます。
しかし、長旅の中で哲郎は機械の身体で永久に生き続けるよりも、限りのある生のほうが価値があるんじゃないかと思い始めます。999フリークでもなかなか言わないと思いますが、私が特に印象に残ったのは、木製の身体を持った機械人間の回です。細かいところは覚えてませんが、ある星では安価で済ませるために、木製の身体にチップが埋め込まれただけの機械ボディが流通していました。木製人間は999に乗り込みましたが、事故により火が身体に引火し、全身火だるまになります。で、見るも無残に手のひらサイズのチップになってしまい、「哲郎くん……」「てつろう…く…ん」「…テツ…ロウ……ク……」と言ったのを最後に息絶えるのでした。その言葉の寂しさというか、虚しさというか、私が選ぶ名シーンのひとつです。
生身の身体、両親から授かったこの肉体にこそ魂は宿り、生命の息吹を奏でるわけで、それは決して代用出来るものではありません。簡易にやりなおしのきく人生なんて、堕落したつまらないモノになってしまうでしょう。…ヤマトは地球の運命を背負ってますから、スケールが違いますけどね…

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