長年病院暮らしのエカピリオが、くだらない話をします。



筋ジストロフィー症、そこそこのお歳です。



※「ピリオ」命名:白黒音夢さん


2009年7月26日日曜日

リアル会心の一撃

あれは小5くらいの頃の話です。理科の教材で豆電球セットがクラス全員に配られたんですが、懐中電灯を手作りできるし初めて銅線をいじったりできるということで男子の憧れでもありました。で、予備用なのかわかりませんけど一個だけ先生が引き出しの中にしまっていたのを見ました。そしてある日の放課後、他にも予備の存在に気づいた人がいたんですね。クラスのカズヒロ君が、誰もいないと思って先生の引き出しからこっそり拝借しようとしたところを他の友達に見つかり、現行犯逮捕されて担任の先生にこってりしぼられていました。反省もしていた様だし先生も親に連絡まではしなかったみたいです。
普通はそこで終わるはずですが、第一発見者が正義感風を吹かせて、というかほとんど面白半分ですけど「これはお母さんにも報告しないと本人のためにならない」とか言い始めて、カズヒロ君とクラスの男子5,6人を集めて彼の家に事を報告しに行くことになりました。…カズヒロ君、完全にさらし者ですよね。彼の家に着き、第一発見者が玄関先で「実はカズヒロ君が理科の教材を万引きしようとしたところを発見しまして…」と言いました。これを「万引き」というのかちょっとわからないですけど…まあ細かいところはさておき、お母さんは話を聞くなり「お兄ちゃん!、こっちに来なさい!!」とカズヒロ君を怒鳴りつけました。そして泣きながら「お母さんは、あんたをそんな子に育てた覚えはないよ!、情けない!!」と言い終わるか終わらないかの瞬間!

ズガン!!

正座していた彼の足首をめがけてお母さんのパンチがおもいっきりヒットしました!! ドラクエでいうところの会心の一撃ですよ。我々がしゃしゃり出なければこんなにしかられることも無かったのにと逆に同情さえしました。私も高見の見物の一人ですから偉そうなことを言えた義理じゃないですけどね。
…そして次の日、学校に行ったらカズヒロ君の足首にはなんと、包帯が巻いてありました。そのあまりのあり様から、彼はその日からこう呼ばれました… 「ロケットパンチ」と…。親にゲンコツされたことはありますが、あれほど強力な一撃は生まれて初めてみました。恐るべし、ロケットパンチ。

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