長年病院暮らしのエカピリオが、くだらない話をします。



筋ジストロフィー症、そこそこのお歳です。



※「ピリオ」命名:白黒音夢さん


2011年3月29日火曜日

永遠の少年

先日、「尾崎豊20年目の真実」と題して、彼の半生を綴ったドキュメンタリーとドラマが2日に渡って放送されました。
私が入院した当時は空前の尾崎ブームで、ラジカセをかけている人は大体、尾崎豊か浜田省吾でした。ですが当時の私はあまり尾崎の良さはよくわかっていませんでした。尾崎を象徴する楽曲のひとつに「卒業」があります。「この支配からの卒業」…立ちはだかる現実から逃れたいだけなのかなと思っていました。
今では私も歳を重ねて尾崎のメッセージ性はわかりますが、今の若者に「こんなの逃げてるだけじゃん」と言われたところで、否定出来るほどの説得力は持っていませんでした。でも、番組を観て少しは尾崎豊を知れたような気がします。
尾崎はかなり厳格な父から、いい大学に入って堅実な道を歩むことが当然の人生なんだと、追い詰められます。周りの大人にも同様に抑圧されるなかで、自分らしい自由な生き方がしたいと思うようになります。でもそれは、大人の立場や事情もよくわかった上でのことなんですよね。「この支配からの卒業」。学校などという小さなものではなくて、勉強勉強の受験戦争、ひいては学歴優先の社会そのものからの、卒業だったんですね。
「自分の思うとおりに生きなさい」最近の親の中には、個々の意思や価値観を尊重した生き方に理解を示す人も増えてきたように思います。尾崎豊が当時の社会を憂いて一石を投じ、それが人々の共感を呼び、うねりをどんどん大きくしていく。尾崎の歌は社会を変えてしまうほどの影響力があったと言っても過言ではないと思います。
生き急いだ永遠の少年、尾崎豊は今でも人々の心の中で生き続けています。

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