長年病院暮らしのエカピリオが、くだらない話をします。



筋ジストロフィー症、そこそこのお歳です。



※「ピリオ」命名:白黒音夢さん


2011年2月24日木曜日

大きな栗のキノシタで

私が入院しているところには、身体に加えて知的な部分にもハンディを抱えている人もいます。
私はそんな人たちを尊敬するというか、極めて優れていると考えます。世には学が多少あることを良いことに、他人の教養の無さをあざけり、自分が世界の中心にでもいるかのような、人情味に欠く頭でっかちな大人もいるというのに、その知識量の範ちゅうを悠に超えて、周りの人を笑顔にし和やかにさせるなんて、素晴らしいことこの上ないと思いますね。妙な計算高さや野心のない、純真な心はどんなに大枚をはたいても得ることはできないでしょう。

…「彼」は、そんなチカラをもった1人でしたが、思いがけず遠いところへ行ってしまいました。スプレーやペットボトルのフタ、何でもない棒きれや風船、とにかく弾むものが大好きでした。私が知る限り、一日中、夢中になって遊んでいました。世界で一番ささやかで一切お金のかからない、人にも迷惑のかからない遊び。せめてそれが永遠だったら良かったのだけど、叶わぬ夢となりました。思えば、私の学生時分、つまり青春時代の片隅にはいつも彼が居ました。ドラクエに熱中していたときも、BGMにあわせて踊り応援?してくれました。良く一緒に遊びました。たこ焼き焼けたかなとか、お鍋のフタとか、洗濯ばさみとか、身体と言葉をつかった遊びでしたが、もしかしたら私に付き合って遊んでくれていたのかも。人に優しくすると清々しくなれることを彼は身をもって教えてくれました。今まで、ほんとうにありがとうと言いたいです。私がそちらに行ったら、また遊んで欲しいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿