長年病院暮らしのエカピリオが、くだらない話をします。



筋ジストロフィー症、そこそこのお歳です。



※「ピリオ」命名:白黒音夢さん


2010年4月21日水曜日

修羅場

あれは8年程前の話だったと思います。
その日は確か病院主催で患者家族の勉強会が行われまして、私も参加しました。
会の中で、当時松江で私のような筋ジストロフィー症者を診ておられるお医者さんの特別講演が開かれ、自分の見聞を広めるのと先生が「奇跡体験アンビリバボー」に出演した方ということで、私は興味津々でした。
ただし、我々入院患者はあくまでも予備的に参加が許された身のため、席には限りがあり車いす移動も容易に出来ないほどの密集度でした。私はなんの因果か一番前の席になりました。
さて、講演内容ですが主に患者の栄養摂取についてが中心で、病気の進行によって食事がむせたり詰まったりするとき実際にのど元ではどんな様子なのか、X線映像でブロセスの説明があったり、単に固形物の堅さや大きさだけが摂食の妨げになっているのではなく、見た目や趣味趣向などにも大きく左右され、好物であれば多少の難も気にせず食べられるというデータがあることなど、教わりました。

…講演も後半となり雰囲気も出来てきた頃、予期せぬアクシデントが訪れました。
尋常じゃないほどの猛烈な尿意が私を襲い始めたのです!!
身動きできないプレッシャーがより一層尿意を誘い、負の連鎖となって私を苦しめます…変な汗が出てきて、もう限界を感じた私の口から出た言葉は…
「(小声で援助の人に…)…あのう… ちょっと気分が悪いんで…病棟に戻ります…うぅ…」
先頭の私が退席するには、全ての患者さんに避けてもらわなければならず、さすがにおしっこで大移動を要求できるほどの器量など私は持ち合わせていませんので…
ともあれ、私の人生でも数回あるかないかの修羅場は、こうして脱せられたのでした…

その次の日、友達から「おまえ、昨日ホントはおしっこしたかったんだろ?」
うげっ!バレてる… もしかして他のみんなにも…? 今となっては知る由もありません笑…

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