長年病院暮らしのエカピリオが、くだらない話をします。



筋ジストロフィー症、そこそこのお歳です。



※「ピリオ」命名:白黒音夢さん


2010年4月27日火曜日

そういえば以前NHKで、ゲゲゲの鬼太郎は作者・水木しげるの特番がありました。
奥さんと過去の生活を振り返り、しげる本人の人生観とか死生観などにも触れていくような内容なんですが、数々の妖怪を生み出し、地獄界やら冥界やら死後の世界を作中で描写しているにも関わらず、「死んだら人はどうなると思いますか?」とのインタビュアーの質問に、以外にもこう答えました。

「死んだら何もない。無だ。」と…。
とてもひょうきんな人柄で、テレビのカメラが近づいたら寄り目とか変な顔をして笑わそうとするお茶目な人なので、もしかしたらあの世の話でもするのかなと思ったら、あくまでも鬼太郎はフィクションであるとバッサリ斬り捨てるように、彼は死んだら全て無に返る、と答えたのです。
確かにしげるは戦時中に自分一人を残して一個小隊が全滅し、自身も負傷して死の淵をさまようという悲惨な体験をしているわけですから、彼がリアルに感じた死をそのまま素直に表現しただけでしょうけどね。
私はこの話を聞いて、より一層彼の作品が引き締まったように思いました。もしかすると死を目の当たりにした彼だからこそ、その精神模様を絵と言う形で表すことが出来たのかもしれませんね。
番組の最後で、水木しげるは鼻くそをほじって丸めたかと思うと、ポーンと口の中に放り入れました… あまりにも自然体過ぎる… 水木しげるは鬼太郎の霊気よりも強力なキャラクターでした。

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